目次
1.設備の概要
2.導入によって期待できる主なメリット

 

1.設備の概要

歯科目的で使用されている3Dプリンターの多くは、光造形方式と呼ばれるタイプが採用されています。光造形方式は、造形後の処理に手間がかかるものの、微細な造形が可能で、他の方式に比べて表面の仕上がりや寸法精度に優れているのが特徴です。液体のUV硬化性樹脂であるレジンを材料とし、造形の仕組みは、レジンに光を照射し硬化させ、1層ずつ積層することで模型を作り上げます。

光造形方式は、大きく分けて「SLA」と「DLP」の2種類のタイプに分類されます。SLAは、光を一筆書きのようにして照射し、レジンを硬化させる仕組みで、光造形のなかでは古くからある方式です。光造形方式の総称としてSLAと呼ぶ場合もあります。一方DLPは、プロジェクターを用いて光を照射し、レジンを硬化させる仕組みです。SLAと違って面で光を照射するため、DLPの方が複数の模型をスピーディーに造形できます。

歯科用3Dプリンタ
2.導入によって期待できる主なメリット

1)歯列のデジタルデータがあれば、3Dプリンターを活用することで、必要に応じてすぐに歯列模型を出力できます。歯列模型そのものを保管しておく必要がなくなり、保管スペースを節約することができます。
2)マウスピース矯正で使用するマウスピース(アライナー)を作製することができます。
3)インプラント治療においてインプラントの埋入する深さや角度をガイドする「サージカルガイド」を作製することができます。
4)精密印象を採得する際に使用するカスタムトレーを作製することができます。