戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)は、中小企業者(中小企業・小規模事業者・個人事業者等)が大学・公設試等の研究機関等と連携して行う研究開発等を支援する補助金(中小企業庁所管)で、補助上限額は9,750万円、補助率は2/3以内となります。

以下は令和2年度(2020年度)(公募期間:2019年1月31日~4月24日)の公募要領(現在は募集中)からの抜粋です。

目次
1.前回事業からの主な変更点
2.事業の目的
3.対象要件
 1)出願要件
 2)中小企業要件
 3)取組要件
4.事業の内容
 1)補助事業期間
 2)補助上限額
 3)補助率
 4)補助対象経費 
5.審査
 1)審査方法
 2)審査基準
6.その他

1.前回事業からの主な変更点

1)ものづくり高度化法の特定研究開発等計画の認定または地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得する必要はない。
2)主たる研究等実施機関(中小企業者(中小企業・小規模事業者・個人事業者等))の付加価値額及び給与支給総額の向上に関する目標値を設定する。

2.事業の目的

ものづくり高度化法に定める特定ものづくり基盤技術(情報処理、精密加工、立体造形等の12 技術分野)に関する研究開発や試作品開発等の取組を支援する。具体的には、中小企業者が大学・公設試等の研究機関等と連携して行う、製品化につながる可能性の高い研究開発、試作品開発及び販路開拓への取組を最大3年間支援する。

<特定ものづくり基盤技術>
デザイン開発、情報処理、精密加工、製造環境、接合・実装、立体造形、表面処理、機械制御、複合・新機能材料、材料製造プロセス、バイオ、測定計測

3.対象要件

1)出願要件

本事業への申請は単独ではできず、中小企業者を中心とした共同体を構成する必要がある。また、共同体は事業管理機関、研究等実施機関を含む2者以上で構成される必要がある。なお、共同体の構成員は日本国内に本社を置いて研究開発等を行っている必要がある。

<共同体の構成員> 

事業管理機関(補助事業者)<必須> 研究開発計画の運営管理、共同体構成員相互の調整を行うとともに、研究開発成果の普及等を主体的に行う者
研究等実施機関(間接補助事業者)<必須> 主たる研究等実施機関<必須> 本事業において中核的に研究開発等を実施する中小企業者
従たる研究等実施機関<推奨> 主たる研究等実施機関の取組を補完するための研究開発等を行う研究者が所属する大企業、中小企業者、NPO、大学・公設試等
アドバイザー<推奨> 研究開発やその成果の事業化に関する助言を行う等、事業実施にあたって補助的な役割を担う補助金の交付を受けない者

 

2)中小企業要件

本事業に要する補助金の配分は、中小企業者が受け取る補助金額が、共同体全体の補助金額の「2/3以上」である必要があり、これを、「中小企業要件」という。

3)取組要件

以下の①かつ②かつ③

研究開発計画の終了後1年以内までに、サンプル出荷等川下製造業者からの評価を受けることが可能な計画であることが必要である。
売上高(見込み)を具体的な根拠に基づいて設定するとともに、事業化に向けた体制やスケジュールについて明記し、この事業の補助対象期間の終了後5年以内を目処に事業化を達成する目標が策定できる事業である必要がある。
事業終了後5年以内を目処に、主たる研究等実施機関(中小企業者)の①付加価値額が15%以上(年率平均3%以上)の向上及び②給与支給総額が7.5%以上(年率平均1.5%以上)の向上を達成する目標が策定できる事業である必要がある。

4.事業の内容

1)補助事業期間

2年度または3年度

2)補助上限額

単年度の合計:4,500 万円以下
2年度の合計:7,500 万円以下
3年度の合計:9,750 万円以下

3)補助率

中小企業者 2/3以内
大学・公設試等 定額(定額補助の者に関しては、補助金総額の1/3以内)

4)補助対象経費

① 物品費

設備備品費 機械装置備品費 この事業の遂行に必要な機械装置及び備品、その他機械装置に付随する備品の製作、購入に要した経費。
土木・建設工事費 機械装置備品の製作・設置に付帯する電気工事等に要した経費。
保守・改造修理費 機械装置備品の保守(機能の維持管理等)、改造(主として対象となる物の価値を高め、又は耐久性を増す場合)、修繕(主として事業実施に伴う通常使用による機能劣化等を原状回復する場合)に要した経費。
外注費 事業に必要な機械装置備品の加工等の外注に係る経費。
消耗品費 原材料、部品、消耗品等の購入に係る経費。

②人件費・謝金

人件費 研究員費 事業に直接従事した研究者等の人件費(原則として本給、賞与、諸手当を含む)。
管理員費 事業に直接従事した管理員等の人件費。
補助員雇上費 研究員費及び管理員費で計上される者以外で、この事業に補助的な立場で直接従事した者の雇用に係る経費。
謝金 委員等謝金及びアドバイザーや共同体外部の知見者から技術指導(技術流出防止を含む)を特に必要とする場合に支払われる謝金に係る経費。

③旅費

研究員、管理員及び委員等の旅費、滞在費及び交通費。アドバイザーや共同体外部の知見者からの技術指導(技術流出防止を含む)を特に必要とする場合に支払われる旅費、滞在費及び交通費。

④その他

外注費 原材料等の再加工、設計、分析、検査等を外部(外注先の機器を使って自ら行う場合を含む。)で行う場合に外注先への支払に要する経費。
印刷製本費(報告書作成費) 研究内容報告書等の印刷・製本及び電子ファイル作成に要した経費。
会議費 事業遂行にあたり必要な知識、情報、意見等の交換、検討を行うための委員会開催に係る経費。
運搬費 試作品や加工品等を共同体内で移動する場合に要する費用、共同体内から外注先への配送にかかる費用、展示会への出展等に際し必要となる運搬料等の支払に要する経費。
その他 技術導入費 知的財産権等の導入が必要となる場合に所有権者等に支払われる経費。
通訳・翻訳費 通訳及び翻訳を依頼する場合に支払われる経費。(海外出張における通訳も含む。)
知的財産権関連経費 この事業における研究開発と密接に関連し、研究開発等成果の事業化にあたり必要となる特許権等の知的財産権の取得に要する弁理士の手続代行費用や翻訳料等の経費。
マーケティング調査費       
  競合技術等の動向やユーザーニーズの調査に要する経費、事業成果を発表するための展示会開催または出展に係る会場の借上げ費用、装飾費等の運営への支払、学会の参加費用等に要する経費。
  賃貸借費 機械装置備品のレンタル・リース代等。

⑤委託費

事業の遂行に必要な調査等を共同体の構成員以外へ委託するために支払われる経費。

⑥間接経費

事業の実施に伴い管理等に必要な経費として、直接経費(「物品費」、「人件費・謝金」、「旅費」、「その他」)の合計の30%を上限に計上できる経費。

5.審査

1)審査方法

書類審査のみ

2)審査基準

以下の4項目について審査される。

①適格性

申請対象者及び申請対象事業の内容を満たしていることについて審査する。

②技術面

我が国製造業の国際競争力強化につながる研究開発であること、研究開発目的が明確で研究開発を適切に実施可能な研究開発体制を有していること等について審査する。
・技術の新規性、独創性及び革新性
・研究開発目標値の妥当性
・目標達成のための課題と解決方法及びその具体的実施内容
・研究開発の波及効果

③事業化面

研究開発成果が事業化された場合どの程度の経済効果が期待できるか(共同体の事業化能力を含む)、またコスト面において市場導入の可能性があるか等について審査する。
・目標を達成するための経営的基礎力
・事業化計画の妥当性
・事業化による経済効果

④政策面

申請された研究開発が、各政策に沿った計画であるかについて審査する。
・産業政策との整合性
・中小企業政策との整合性

6.その他

・実施主体は中小企業庁です。
・今回の採択想定件数は100件程度です。
・例年の公募回数は1回です。
・例年の採択率は30~40%程度です。
・申請書類の提出はe-Rad(府省共通研究開発管理システム)上でのみ受け付けられます。